車は4本のタイヤに支えられて走っています。そのタイヤを支えているのは「空気」。空気がなければ、車は走れません。
車で唯一、路面に接している部品がタイヤ。まさに命を預けているパーツです。タイヤメーカーも月1回の空気圧点検をすすめていますが、気にしている人は意外と少ないのが現状です。
原因は、タイヤと空気圧についての知識がないからではないでしょうか?
タイヤの空気は、月に約5%ずつ減っています。
気づかないうちに、
空気は抜けていく。
原因は「自然空気漏れ」。展示会でよくあるお客様とのやり取りで、わかりやすく説明します。
ゴム風船は数日でしぼみますよね?
ゴムは空気を通すから。タイヤも同じゴムなので、風船と同じように空気が抜けます。バルブやバルブコア、ホイールが傷んでいると漏れることもありますが、ゴムからは確実に抜けています。空気圧が高いほど多く漏れます。
空気の代わりに「窒素」を勧められたことはありませんか? 窒素は酸素より透過しにくいので抜けにくいのですが、半年ほどで効果は落ちてきます。1回入れれば安心、とは言えません。
出典:ブリヂストン公式サイトより。恒温庫で100日経過後の実験値(タイヤサイズ195/65R15)。
棒の長さは、設定した240kPaを100%としたときの残りの空気圧です。
タイヤがたわんで、路面との接地面積(転がり抵抗)が大きくなります。その結果…
走り方にもよりますが、省エネルギーセンターの調べでは、50kPa低下すると高速道路で燃費が4.8%悪化します。規定空気圧を230kPaとすると、約5分の1が抜けた状態です。
スピードが上がるほど、空気圧不足の影響は大きくなります。
2000ccセダンでの実走実験。停止時間を含む平均速度での結果です。
出典:省エネルギーセンター調べ
路面に接するトレッド部分が偏って減る「偏摩耗」が起こり、タイヤの寿命が短くなります。
タイヤの溝の残り具合のイメージ図(左・中央・右)
| 規定空気圧 | トレッドが均等に減り、本来の寿命まで使えます。 |
|---|---|
| 空気圧が低い | 張りがなくなりタイヤが歪み、トレッドの両サイドが減る偏摩耗に。 |
| 空気圧が高い | タイヤが膨らみ、トレッドの中央部が減る偏摩耗に。 |
タイヤのローテーションも偏摩耗対策として大切ですが、普段から空気圧を管理しておけば、偏摩耗はそもそも起きにくくなります。
空気圧が下がるとタイヤに張りがなくなり、釘などが刺さりやすくなってパンクの可能性が上がります。その状態で高速走行を続けると、バースト(タイヤの破裂)の恐れも。
展示会でも、こんな会話は本当によくあります。空気圧について意外と知られていないのです。
| 道路別 | 点検台数 | 不良台数 | 不良率 |
|---|---|---|---|
| 高速道路 | 213台 | 101台 | 47.4% |
| 一般道路 | 127台 | 82台 | 64.6% |
| 合計 | 340台 | 183台 | 53.8% |
出典:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA)「2025年『タイヤ点検結果』の報告」(2026年2月5日発表)。2025年1〜12月に全国で実施した路上タイヤ点検のうち、実測によるもの。1台に複数の不良がある場合があるため、不良台数と不良件数は一致しません。